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二つの種。固定種とF1種

2016.10.15  


みなさん、種について考えたことはあります?
私は、自分が体を壊して食べるものに気をつかうようになるまでぜーんぜん気にもしてませんでした。
(それ以前に農薬も気にしてなかった・・・^^;)

どうやら、種には2種類あるようなのです。

昔から代々受け継がれて品種改良されてきた種【固定種・在来種】と
人間の都合で管理しやすいように人為的につくられた一代限りの雑種【F1種】

この二つの違いについて、岩手県北上市の農家さん、伊藤修司さんに説明していただきました!



「固定種」とは、大昔から人類が作り続け、種を繰り返し採り続けながら品種改良してきた野菜の種のことです。
「F1種」とは、異なる性質の種を人工的に掛け合わせて作った雑種の一代目。現在流通している野菜のほとんどはF1種です。

固定種とF1種の種の特徴

●固定種
・何世代にもわたり、絶えず選抜、淘汰され、遺伝的に安定した品種。ある地域の気候、風土に適応した伝統野菜、地方野菜を固定化したもの。
・生育時期や形がそろわないこともある。
・地域の食材として根付き、個性的で豊かな風味、形質をもつ。
・自家採種できる。

●F1種
・異なる性質の種を掛け合わせて作った雑種一代目。
・F2(雑種二代目)になると多くの株にF1と異なる性質が現れる。
・生育が旺盛で特定の病気に耐病性がつけやすく、大きさも風味も均一。大量生産、大量輸送を可能にしている。
・自家採種では、同じ性質をもった種が採れないので、種苗メーカーから毎回種を購入することになる。

日本中の野菜の種は、昭和40年代頃を境にして自家採種できず、毎年種苗会社から種を買うしかないF1種子に変わってしまいました。
その理由の第一は、収穫物である野菜が「大量流通、大量出荷のため工業製品のように均一でなければならない」という市場の要求です。異品種間を掛け合わせた雑種の一代目(F1種)は遺伝の法則である「メンデルの法則」によって両親の優性形質だけが現れるため、長さ、太さ、大きさなど、見た目が均一になります。流通業界の規格に揃いやすくなるので箱詰めしやすく、一本当たりいくらなどで値段がつけやすくなります。

F1種以前の固定種の野菜は、同じ品種であっても大きさや重さがまちまちでした。そのため昔は野菜を一貫目いくらとかいちいち「はかり」にかけて売っていました。これでは大量流通に向かないので、工業製品のように形のそろったF1種野菜に変わっていきました。
そしてF1種には、雑種強勢という力が働き、固定種野菜よりも生育スピードが早く、畑を有効利用することができます。


F1種づくりの方法

F1種づくりの方法は「除雄」という雄しべを人為的に取り除く方法からはじまり、「自家不和合成」という近親婚を嫌がる性質を利用する技術に発展し、現在は遺伝的な欠陥である「雄性不稔」を利用する方法へと変化してきています。
雄性不稔とは、健全な花粉ができず、花粉が不全で自分の花粉では受粉できない不妊症の性質のことをいいます。そのような欠陥を持った株の近くに健全な花粉を作れる父親役の品種を植えておけば、その花粉でのみ受粉し、労せずしてF1種の種がつくれます。
この雄性不稔が見つかるまでのF1種づくりは、雑種強勢を得ることが目的でした。そのためには大変な手間がかけられていたわけです。しかし、雄性不稔が見つかってからは、いかに手間をかけないで生育が早く均一なものを大量生産できるかが主眼になっています。
この方法でF1種を生産するには、雄性不稔の親を維持する必要があります。しかし、雄性不稔の株も本来の生命力が働いて、遺伝的な欠陥を修復してしまう事があるそうです。
修復された雄性不稔株を残しておくと、F1種づくりがうまくいかないため、種苗会社ではそういった株を全部引き抜いてしまいます。遺伝的に不健康な株を残し、健康な株を捨ててしまっているのです
※参考資料 「タネが危ない」日本経済新聞出版社、「固定種野菜の種と育て方」創森社

片親が、いわゆる「たねなし」、自分らしい子孫を残すことができない、現在大量流通している野菜の素性の現実です。それ自体が良いか悪いか、それはよくはわかりません。しかし人類が何千年と続けてきた農業のやり方が急激に変わったのは、大型機械、化学肥料、化学農薬、F1種子が登場してきたここ数十年です。自然のペースとはかけ離れたスピードで農業が変化している事に個人的には違和感を感じます。代々種を採り、受け継がれてきたなかで、自然にゆっくり土地になじみ変化してきた固定種の野菜たちは、育ててみると生育はバラバラ、形も大きさもマチマチ、しかしそれがなんとも生き物らしく、ほっとするような安心感を与えてくれます。

文:伊藤修司



伊藤さん、ありがとうございます!

ほほう・・・種にそんな現実があったとは。

農業の生産性の向上を目指して始まったバイオテクノロジーなんでしょうけど。

けど、けど、、なんだろうこの感じ。
種のもともとの生命力無視な感じ。
無理やり不妊症にさせてる感じ。

THE違和感。

効率よく、同じサイズの服を大量に売りたいから、
みーんな同じ身長で、同じ体重の人間をつくる

なんて置き換えてみるとゾッとしますね。


不妊症の増加傾向と関係があるのでは、と思ってしまうのは私だけかしら・・・

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